ハワイに行ってきました。
ご存知の方も多いと思いますが、私は長い間ハワイに住んでいました。大学もハワイ大学で民族音楽を勉強しました。そこで初めてジャワのガムランや踊りと出会ったのです。いわばハワイは私の第二のふるさとでもあります。
第二のふるさとで自分の原点を見つめられれば、なんてかっこいいことを考えていましたが、果たして着いてみるとまったく新しい場所のような、ハワイを離れたのは昨日のような、こんな相反する気持ちが交錯し続けて、あまり客観的に自分を見つめる、なんてことはできませんでした。
しかも5月3日にハワイ大学でガムランの定期コンサートがあり、それに参加したため、その準備がいろいろありました。私は2曲(ガンビョン・パレアノムとサンチョヨ・クスモ、という演目です)踊りました。一曲目のガンンビョン・パレアノムは一人で踊ることになったのですが、二曲目は2人の戦争の踊りであるため、パートナーと練習をしたり、コスチュームの準備をしたり、かなり充実したガムラン生活を送ることができました。
今回の踊りのパートナーはハワイのガムランと踊りの先生(インドネシアの人です)の姪御さんで、お母さんがとても有名な踊り手です。彼女は長い間アメリカ本土で生活していたため、踊りから離れていたのですが、さすがに彼女のDNAには踊りが入っているらしく、しかもだんだんと本能が芽生えてきたらしく、練習するごとに楽しくなってきました。
さて、ガムランとのリハーサルを3度行ったのですが、ここで忘れていたことがよみがえってきました。日本では踊りをやるとなったら、カセットを準備して、それを基にして音楽を作っていくのですが、ハワイでは少しずつ、踊り手と音楽家の共同作業で演目を作り上げていくのです。一応カセットがあるので、音楽はそのとおりに練習していたのかな、と日本的な考え方をしていたのですが、実際に到着してみると、あまり(というか全然)出来上がっていなく「踊り手がいないとわからないので、待っていた」とのこと。
そこからがとても楽しい作業でした。ガムランの醍醐味は自分達で作り上げていく創造的な部分、ちょっとゆるめに仕上げて、公演のときの気分や状況に任せる柔軟性、そして臨場感とスリルなどに尽きると思うのですが、久々にそれらを堪能できた気がします。「自分の原点」を見つめることができたとしたら、こんな部分だったかもしれません。
今回楽しかった理由のもうひとつは、「私はただの踊る人」になれたことです。ハワイには私よりずっと長く踊っている人がいるので、その一人が演出を全てやってくれました。ここで気がついたのですが、私は自分で踊っているときも、他の人と練習しているときも、私自身のペースでやっているので「自分を押す」ということをするのをやめていました。
今回は「鬼コーチ」が厳しい目を光らせていたので、「はい、もう一回、はい、もう一回」と何度も何度も繰り返しやらされ、踊り手がふらふらになるまで練習しました。つらいのですが、楽な部分もありました。踊っていると、自分では客観的に見られない部分が多々あります。そこを次々と指摘してもらえるので、本当に気持ちが楽でした。(続く)
- 2008/05/30(金) 20:47:50|
- 今月のサンガール・パムンカス
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みなさん、遅ればせながら明けましておめでとうございます。去年は個人的にも、グループとしても、活動が広がり、いろんな人と知り合う機会も多く、とても充実した年となりました。今年もいろいろな機会に皆様とお会いできることを心待ちしています。
こちらのブログの更新が大幅に遅れ、本当にすみません。もしお時間があれば、
私個人のブログの方を覗いてみてください。
さて、去年の暮れは怒涛のように過ぎていきました。もちろん忙しい時期でもあるのですが、影絵の公演の準備を行っていたため、忙しさに拍車がかかっていたのです。
「影絵」というと、子どものためのもの、という認識が強いと思いますが、インドネシアでは一番歴史が古く、地位が高く、人気がある芸術のひとつです。「古典芸能」であるため、人形やキャラクター、せりふ、音楽など、かなりの部分が様式化されています(もちろん時代の変化に敏感な部分もあり、だからこそ生き残ってきた、といえるのですが)。
今回「影絵」を作るにあたって、大きな問題は、日本にはインドネシアのワヤン(影絵)に相当する伝統芸術が存在しないため、何を基準に作ればよいのか、という点でした。今回は幼稚園の保護者活動の一環として行われたため、ほとんどの部分を手作りにする、というこだわりがありました。でも、手作りとはいえ、モデルがなくては最初の一歩が踏み出せない。そんな状態を経て、試行錯誤をしていくうちに、いろいろなアイディアが出てくるようになりました。そして最終的にはかなり満足のいく影絵を発表できたと思っています。
私たちは踊りのグループですが、ジャワの文化はワヤンに基づいている、といっても過言ではありません。日本において、すばらしい影絵の世界を伝えていくことも大きな使命だと思っています。
さて、公演のほうは、初めての試みだったので、まだまだ改良点はあると思います。ただし、お客様(幼稚園の子どもたち)にとっては、非常に新鮮だったようです。多くの子どもは家に帰って影絵人形を作ったり、人形のまねをしたりしていたそうです。そして、先日の誕生会では、子どもたちが影絵を作って披露したそうです。子どもの心には偏見もバリアーもなく、面白いものはスッと入っていき、インスピレーションの元になるのですね。ある意味一番やりがいのある仕事だと思います。講演依頼が入ってきているので、いろいろな場所で披露する機会も増えてきそうです。また楽しい一年になりそうです。
- 2008/02/03(日) 14:39:27|
- 今月のサンガール・パムンカス
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